NEXT G.TRES

ー「走」から「先」へー 株式会社G.TRES 代表取締役社長 蒲生敏基

 創業当時を振り返ると、スピード感重視で様々なことを判断し、挑戦してきました。
 とにかく我武者羅に走り抜けてきたこれまでから、私たちは一歩先へ。
 次世代を担う子ども達に誇りの持てるバトンを渡すため、建機業界というフィールドを先導し、地域や地球に貢献するリーディングカンパニーを目指します。

創業期の挑戦から得たもの

 走り抜けた創業期を振り返ると、本当に多くのことに挑戦してきました。これまで得たものも失ったものもたくさんありましたが、おかげさまでなんとか会社は成長し、数字でも結果が出てくるようになってきました。

 また、担い手が少なくなっている建設機械業界の中で、今までと同じことをやっていてもダメだ、もっと働く環境を整備したり、業界イメージの誤解を解いて印象が良くなるような活動をしなければならないと思うようになりました。

 創業当時は、とにかく社会的に、業界的に、認められたい、実績が欲しいと思って突き進んできましたが、3期目の頃から変わってきたように思います。そのころに始めたYouTubeのおかげで、業界からも認知が進みました。チャンネルを開設し、これまで他が発信することがなかった業界の裏側を含め、積極的に情報発信しました。
 動画を公開して学んだことは「先に情報を発信した方がメリットがある」ということ。チャンネル運営は刺激がたくさんありました。周りからのアクションがあり、思いがけないビジネス展開に繋がったことも確かです。

 動画に力を入れたことで、おこがましいかもしれませんが「業界を先導していく」ポジションに立てたのではないかと思っています。

 創業期の「失敗しても大丈夫」と、何をやっても大丈夫だと思って挑戦してきたときから、今は失敗できない環境に移りつつあります。それは、動画内での言葉の選び方や、周りからの目線等も含め、とにかく見られているんだな、と日々感じています。

攻守のバランスを固めていく

  考え方の違いによる、共に走ってきたスタッフの退職もあり、会社としてこれから登るべき山に、どうやってみんなで登っていくのかを指し示していく立場としても、葛藤や悩みを多く味わいました。

 攻めと守りのバランスは本当に難しいです。
創業期はとにかく攻めに攻めて走ってきましたが、今は、攻める姿勢は大切にしながらも、ちゃんと守りを固めなければいけないとも感じています。

 そこで今、大切にしているのは、スタッフに寄り添うこと。

 半年に1回、個人面談(1on1ミーティング)の場を設けるようになりました。きっちり腹を割って話すことは大事ですね。スタッフがそれぞれ、個人の物差しで仕事をしているので、どこを、何をやりたいのか?を聞きながら、会社としての目標とすり合わせてもらう時間にしています。

 業界に求められて、どんどん変革してきましたが、外も中もステップアップするタイミングに差し掛かっていると感じています。

育つための成長痛

 ありがたいことに大小関わらず、本当に多くのお客様に恵まれるようになりました。

 県外に出向くことも増え、なかなか地元のお客様のところに足を運べなくなってしまっていることが申し訳ないと感じます。信頼しているスタッフに訪問を任せていますが、本音を言えば自分が訪問したいといつも思っています。

 今自分がすべきことへの注力、また、スタッフの更なる成長のためには欠かせない痛みなのかもしれません。外から見られた自分は、ガンガン進んでいると思われますが、次に進む前には、立ち止まって振り返ることも大切にしています。

「走」から「先」へ

 昔も今も、前に進むエネルギーの源は、チャレンジ精神だと思います。未知の開拓はとにかく面白いですし、スピード感ある判断は今も大切にしています。目の前に出てきた課題や、これから起きうる未来の課題に対して、常に面白さを見いだせる人間で在り続けたいと思っています。

 次世代を担う子どもたちに良い未来を残すために、これからも、常に視野を広く見据えて、業界を先導し、引っ張っていく立場になっていきたいと思います。


NEXT PROJECT

G.TRES未来構想

①GX建機プロジェクト

 GX建機プロジェクトは、株式会社G.TRESが推進する次世代建設機械の開発と普及に関する取り組みです。このプロジェクトは、グリーンハウスガス(GHG)プロトコルに基づく環境保全と、建設機械業界における脱炭素化を目指しています。具体的には、電動化(EV化)を中心とした建設機械の開発と提供を通じて、サステナビリティを高めることを目標としています。

GHGプロトコルと建設機械業界の関連性

 GHGプロトコルは、企業や組織が自身の温室効果ガス排出量を計測、報告、削減するための国際基準です。建設機械業界では、大気汚染の主要な原因の一つとして、ディーゼルエンジンを搭載した建機からのCO2排出が挙げられます。
 GX建機プロジェクトは、このGHGプロトコルに準拠し、建設機械からの温室効果ガス排出量を削減することに直接寄与することを目指しています。

GX建機の定義と特徴

 GX建機プロジェクトにおける「GX建機」とは、脱炭素を実現するための電動建設機械(EV建機)を指します。これらの機械は、従来のディーゼルエンジンに代わり電動モーターを動力源として使用し、排出ガスゼロを実現します。
 電動化により、騒音の大幅な低減や、運用コストの削減(燃料費の低減など)も期待されます。また、メンテナンスの簡素化も一つの利点です。

G.TRESによるGX建機の取り組み

 株式会社G.TRESは、GX建機プロジェクトを通じて、全メーカーのEV建設機械を扱えるよう取り組んでいます。これには、最新技術を駆使した電動建設機械の開発だけでなく、既存の建設機械メーカーとの連携も含まれます。
 G.TRESは、これら環境に配慮した建設機械を市場に提供することで、建設現場の脱炭素化を促進し、持続可能な社会の実現に貢献することを使命としています。

今後の展望と課題

 GX建機プロジェクトの成功は、技術革新だけでなく、業界全体の意識改革や政策支援、利用者の受容性の向上にも依存します。電動建機の普及には、初期投資コストの削減、充電インフラの整備、電動機械に対する操作員の教育・訓練が重要な要素となります。
 また、長期的には、再生可能エネルギーの利用拡大と併せて、建設機械の電動化が更に進むことで、建設業界における環境負荷の大幅な削減が期待されます。

②AdBlue®プロジェクト

 AdBlue®は、ディーゼル車の尿素SCRシステム用に特化したVDA認証の高品質尿素で、窒素酸化物を無害化します。この事業に早期から取り組み、建設機械を超えた多様な分野へと展開しました。
 持続可能な社会への貢献と脱炭素への取り組みは、会社成長の鍵です。現在、高松と岡山にプラントを有し、中四国と一部関西圏まで製造・配送しています。

 AdBlue®とは、ドイツ自動車工業会(VDA)に認証された高品質な尿素だけが名乗る事の出来る登録商標で、ディーゼル車に搭載された尿素SCRシステムに使用し、システム内で添加される事により、環境や人体に影響を与える窒素酸化物(NOx)を無害な窒素(N₂)と水(H₂O)に分解する役割を担っています。

 AdBlue®の事業展開から、建設機械を越えて、様々な分野のユーザーが一気に広がり、多くの方から意見を聴く機会を頂きました。これからの日本の方向性やパリ協定など、持続可能な社会、持続可能な会社にしていくためにも、脱炭素に正面から取り組むことは、会社の成長に必要なことだと感じています。

③建機再生プロジェクト 

 建機再生プロジェクトは、役割を終えた建設機械に新たな命を吹き込む革新的な取り組みです。このプロジェクトの核心は、中古の建設機械を丁寧に選定し、徹底したメンテナンスと特殊修理を施して、再利用可能な状態に復元することにあります。
 このプロセスを通じて、不良部分を持つ機械も修復され、再び建設現場で活躍する機会を得ます。修復された機械は国内外の市場で販売され、新たなオーナーによって利用されます。

 このプロジェクトの意義は、単に中古機械を再生することにとどまらず、資源の有効活用と持続可能な社会への貢献に重点を置いています。
 建設業界では、新しい機械を製造する過程で多大なエネルギーと資源が消費されます。建機再生プロジェクトによって、既存の資源を最大限に活用し、新たな製造に伴う環境負荷を大幅に軽減することが可能になります。

 具体的なプロセスとして、プロジェクトではまず、市場から購入した中古機械の中から、構造的に健全で、再生のポテンシャルを持つ優れた機種を厳選します。選定された機械は、専門の技術者による詳細な診断を受け、必要な修理やメンテナンス計画が立てられます。
 特に注目すべきは、単に故障した部品を交換するのではなく、特殊修理技術を用いて既存の部品を可能な限り修復し、再利用することです。これにより、新しい部品の製造に必要な資源とエネルギーの使用を抑えることができます。

 修復作業後の機械は、厳格な品質検査を経て、再販市場へと送り出されます。このプロセスは、機械の寿命を延ばし、廃棄物の量を減らすことに寄与します。
 また、中古機械の市場を活性化させることで、建設機械の利用者が持続可能な選択肢を持つことができるようになります。

 建機再生プロジェクトの成功は、環境へのポジティブな影響だけでなく、経済的な利益にもつながります。修復された建設機械は、新品に比べてコストが低く、特に予算が限られている企業や途上国の市場において重要な役割を果たします。
 さらに、この取り組みは従来の製品寿命の概念を再考し、製品の使用期間を最大化することで全体的な資源効率を高めるモデルを提供します。

④ SDGs宣言

 株式会社G.TRESは、建設機械等を通じて業界の発展に貢献するとともに、IoT推進による事業の生産性向上と効率化を目指しています。     
 この経営理念のもと、同社はSDGsの目標に対して、地球温暖化対策、生物多様性の保護、働きがいのある労働環境の提供、地域社会への貢献など、幅広い分野で積極的に取り組んでいます。
 これらの活動を通じて、株式会社G.TRESは地域社会の一員として持続可能な開発目標の達成に貢献し、社会全体の持続可能性向上に努めています。

株式会社G.TRESのSDGs行動宣言

  • 発行日: 2022年8月8日
  • 目標: 企業活動を通じて社会課題の解決に取り組み、SDGs達成に貢献する。
  • 関連するSDGsのゴール:
    • 脱炭素社会の実現
    • 自然環境・生物多様性の保全
    • 働きがいのある仕事
    • 地域への貢献

SDGs達成に向けた取組

  1. 環境保護:
    • 温室効果ガス排出削減目標の設定。
    • 再生可能エネルギーの利用や照明のLED化など、省エネ対策の推進。
    • 人と環境にやさしいサービス提供によるきれいな水の保護。
    • 生物多様性に配慮した環境づくり。
  2. 社会貢献:
    • 環境配慮型サービスの開発・販売。
    • 従業員の安全衛生・品質管理への取り組み。
    • 地元の魅力を発信するYouTubeチャンネルの運営。
    • 地域イベントや清掃活動への積極的な参加。
  3. 労働環境の改善:
    • 週休二日制の導入。
    • 業務インセンティブ制度の導入。
    • デジタル化への対応(IoT、i-Construction)。
  4. 地域社会との協力:
    • 地元雇用の促進。
    • 地域社会への貢献とIoT推進による事業の生産性向上、効率化。

Youtube ジートレスch【G.TRES】

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